クルーゼ隊、温泉計画4
シャトル内。
クルーゼ隊が出発してから4時間50分。
そろそろ目的のプラントに到着する時刻となった。
「?そろそろ到着する。起きたまえ」
約束したとおり、優しくを起こすクルーゼ。
気持ちよく眠っているのを起こすのは可哀想だが、到着なので仕方ない。
「・・・んっ・・・ふぅ・・・隊ちょ・・・おはよ・・・ございます・・・」
トロンとした目でクルーゼに挨拶する。妙に色っぽい。
「あ、ああ、おはよう///」
理性が吹っ飛びそうなクルーゼ隊長。抱きつきたい心を必死に抑えています。
そして、上官が己の心と格闘している斜め横では、アデスがゴミをまとめている。
何事もきっちりなアデス。客人だからといって、散らかして降りたりはしない。
「お前達、そろそろ到着する。自分の出したゴミはちゃんと片付けるのだぞ!」
後方の四人にも、しっかり指示をする。
「はっ!大丈夫です。もう既に」
立ち上がり、アスランが報告した。
しっかり者のアスランとニコルで皆の分まで片付けたのだ。
再びシートに座ると、ニコルが話し掛けてきた。
「この後、シャトルを降りたら昼食ですね。皆で食べるのなんて初めてじゃないですか?わくわくするな〜」
四人で食事を取ったことはあるが、憧れのや上官まで一緒というのはない。
たしかに、わくわくする。の隣に座れるかもしれないから。
「そうだな。賑やかになりそうだ」
何となく想像できたのか、アスランは苦笑しながら答えた。
ほのぼのとした良い時間。本当に戦争中だということを忘れてしまいそうになる。
いや、今だけは・・・休暇中だけは忘れよう。
そう、アスランは思った。
が、ある意味今も戦争中だということは忘れない。
そして、プラント到着。
「んっ・・・はぁ〜気持ちいい〜」
シャトルを降り、地上に着いたとたんは大きくノビをした。
久しぶりに地に足をつけられたことが嬉しいのだ。
ん〜、ん〜、とノビるに男性陣釘付け。
服の裾から真っ白な肌が覗く。おヘソも覗く。目が離せない。
「んっ?どうしたんですか?」
男達の視線に気づき、は不思議そうに聞いてきた。
「あ、いやっ、なんでもない。さぁ、宿泊所に行く前に、食事が出来る場所を探そう」
「そ、そうですねっ」
「っ///」
「///え、えっと、僕の見たパンフレットに美味しい場所が書いてありましたよ」
「グゥレイトォ・・・vv」
「き、傷が疼いた///」
クルーゼ・アデス・アスラン・ニコル・ディアッカ・イザークはかなり適当にごまかした。
君の肌を凝視していた。などとは口が裂けても言えない。
「???」
まったく事が解らない。
が、自分も空腹になってきてるし、まぁいいや☆と思った。
昼食。ニコルが下調べしたレストラン。
席のことで揉めるかと思われたが、その心配は回避された。
の隣は有無を言わさずクルーゼが、前の席にはニコルが座ったからだ。
まず、隊長には逆らえない。ニコルはレストランに案内したのだから、当然と言えば当然。
くやしく思いながら、その他の面々は次のチャンスを待つことにした。
「シーフードサラダやパスタがお勧めらしいですよ」
メニューを見ながら、ニコルはに話し掛ける。
クルーゼに、サングラス越しに睨まれた気がしたが、引き下がる気はない。
「そうなんだv私、パスタ大好きなんだ〜・・・っと、ゴメンなさい!」
ついつい素で話してしまった。年下とはいえ、相手はエリート。タメ口はよくない。
は慌てて謝罪した。
「あははっ、いいんですよ。素で話してくれたほうが嬉しいです。名前も、遠慮せずニコルって呼んで下さいv」
にっこりと微笑むニコル。
「あ、ありがとう。ニ、ニコル?」
照れながら名を呼ぶが可愛すぎてたまらない。
良い感じだ!そう思っていると・・・
「俺のことも、アスランでかまわない」
「気軽にディアッカって呼んでよ♪ディアって呼んでくれてもかまわないぜ?」
「お、お前にならイザークと呼ばせてやるっ!///」
遅れてたまるか!とばかりに三人が割り込んできた。
内心、ちっ。と舌打ちするニコル。
「じゃあ、遠慮なく・・・アスラン、ディアッカ、イザークv」
頬を染めながら三人の名前を呼ぶ。
でれ〜っとする三人。と、噴火寸前のこの方が口を開いた・・・
「ニコル、アスラン、ディアッカ、イザーク、早くメニューを決めたまえ」
とても穏やかにそう言ったクルーゼ。目はきっと笑っていない。と、皆が思った。
「「「「はっ。申し訳ありません」」」」
ウルサイ!変態仮面!と、思ったが、口になど出せるはずもない。大人しく従う。
が、を渡すつもりはない。四人とも、絶対にこの上官を出し抜いてやる!と、心に誓った。
そんなやり取りに割り込めないアデスは・・・
「和風ハンバーグにしておこう・・・」
独りメニューを選んでいた。自分もと話せることを夢見ながら。
数分後
「ご注文はお決まりですか?」と、ウェイトレスがオーダーを取りにきた。
各自、食べたい物をウェイトレスに伝える。
まずはクルーゼ&。
「きのこと野菜のクリームパスタ、それと、シーフードサラダのハーフ、飲み物にアイスティーをいただこう。
、君は何にするのかね?何でも好きな物をオーダーしたまえ」
にはとても優しい隊長。
「はい、ありがとうございます隊長。えっと、じゃあ、カルボナーラとアイスティーをお願いします」
やっぱり隊長の隣は緊張する。
続いて、アデス、ニコル、アスラン、イザーク、ディアッカがオーダーを済ませた。
ウェイトレスが去った後、クルーゼが外を見ながら口を開いた。
「戦争中だが、プラント内は平和でいいな。外をご覧、。美しい街並み」
『うひょ〜〜〜〜〜っ!』
「「・・・・・・・・・・」」
外には、焼きソバを片手に小鳥を追いまわしている男がいた。隣には少年がいる。
人違いだと思いたいが、この声この感覚、間違うはずがない。
「・・・何でこんな所に・・・相変わらず邪魔な奴だな・・・」
ボソっと呟くクルーゼ。
「あの人、小鳥追いかけてる・・・隊長?どうしたんですか?」
片手で頭を抱えているクルーゼに、は心配そうに聞いた。
どこか体の具合が?と思ったのだ。
「何でもない。大丈夫だ」
どっと疲れたクルーゼ。まさかこんな所で見かけるとは・・・しかも、いい年して小鳥を追いまわしているとは・・・
なさけない気持ちでいっぱいになっていると、ちょうど良くウェイトレスが来た。
「お待たせ致しました〜」美味しそうな料理の登場だ。
良かった。食事をしながら話していれば、今あったことなど忘れられる。忘れろ。忘れるんだ、ラウ・ル・クルーゼ!
「さて、全員分揃ったな?ではいただくとしよう」
「「「「「「いただきますっ」」」」」」
外での食事は久しぶりだ。皆顔がほころぶ。
こうして、たいした争いもなく、プラントに着いたクルーゼ隊の昼食は終わった。
会計後。
「美味しかった〜♪隊長、ごちそうさまでした」
美味しいパスタを食べてご機嫌。
会計をしたクルーゼに、満面の笑みでお礼を言う。
「いいのだよ。君に満足してもらえて私も嬉しい」
本当に嬉しそうにそう答えるクルーゼに、ニコルがボソっとつぶやく。
「僕が調べたのに・・・」と。
そんなニコルは置いておいて、現在一番まともなアデスが意見する。
「隊長、少し早いですが荷物を置くために宿泊所に向かいますか?」
「ああ、そうだな。この荷物を持って歩き回るのは少し辛い」
と、いうことで、クルーゼ隊御一行は寄り道することなく、予定通り宿泊施設に向かうことにした。
チェックイン後は自由時間・・・男達の本格的な戦いが始まる・・・
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